ガソリンと軽油の違いとは?誤給油には気を付けよう

とある知人からこんな話を聞きました。「彼女が、軽自動車に軽油を入れちゃってさ〜」と言っていました。
ガソリンエンジンには一般常識で考えて、ガソリンを入れるということが普通だと思っていました。

 

おそらく、彼女も「値段が安いこと」「軽自動車だから、軽ってついてるし軽油?」みたいな感じだったのかもしれません。
今では、自動車学校でもそんなことまで教えてはくれません。
本当にわからない方は一定数いると思います。

 

ガソリンエンジンに軽油を入れると、故障の原因になりますので末永くマイカーと付き合っていくためにも間違っては絶対いけません。
ここで、簡単な知識を身に着けて快適なカーライフを過ごしていただければと思っています。

 

そもそも、ガソリンと軽油の違いとは何なのでしょうか?

簡単に言ってしまうと蒸留する温度の違いで生まれるのが、ガソリン、軽油、あるいはジェット燃料などです。
あまりピンと来ていない方が大半だと思います。もともと、燃料は地中から重油という形で掘り出されます。

 

よく、砂漠で煙突みたいなところから炎が出ているのを見たことあると思います。
あれは、原油ほ掘り出しているのです。原油は掘り出したときは黒く粘り気の強い液体で掘削され、中東やロシア、アメリカなどが主な産地です。
このままでは、自動車に給油したり、ストーブで使う灯油としては使えません。

 

そこから、精製する必要がありますがその、精製こそが蒸留なのです。
ウィキペディアには、蒸留とは物質ごとの蒸気圧の差を利用して混合物の特定成分を濃縮する操作であると書かれていますが、なんやら難しいなぁと思いますが、要するに重油を様々な温度で温めて気化する過程で様々な製品に分けていくことを言います。

 

みなさんも必ず少し原理は違いますが学生時代に理科の実験で蒸留を行っているはずですし、身近なもので蒸留酒がありウイスキーやブランデーがあります。
熱せられた原油は蒸気になりやがて気化していきます。180℃〜350℃の沸点で精製された製品が、軽油であり、30℃〜220℃の沸点で精製された製品がガソリンです。
つまりは、沸点が低いほど常圧で燃えやすいということになります。そもそもエンジンというものは、ガソリンと空気の混ざった混合気が爆発することで、ピストンを動かしエネルギーを生み出している機関です。
よって、ガソリンの方が軽油に比べて低い圧、低い温度で燃えやすい為、エネルギー効率が良いのです。

 

たいして軽油は高圧高温でなければ燃えない為ガソリンに比べてエネルギーロスが多いのです。
軽油を使うエンジンはディーゼルエンジンと呼ばれており、バス、トラックなどの大型車や北海道などでは汽車の燃料として使われています。

 

前述したように、軽油は高温高圧でなければ燃えない為、それだけエネルギーロスも大きいですが発生するパワーも大きいということですのでパワーを必要とする乗り物に使われています。
想像したら分かるとと思いますが、軽油を使うディーゼルエンジンは騒音が大きく、振動も激しいです。

 

また、寒さに弱いく温度の低い地域ではなかなかエンジンがかからないことや、予熱をしなければならないなどのデメリットがあります。
特に、音と振動、エネルギー効率の悪さなんていうのは自動車にしたら大問題で、オーディオの音なども聞き取りずらく振動も激しい、燃費悪い乗用車に乗りたくはないですよね?
最近では、マツダやBMWなどがクリーンディーゼルを発売し欧州を中心に徐々に普及しつつありますが、技術の壁が高いために依然として自動車の燃料はガソリンが多いのはこのためです。ここまで読んでいただけたら、ガソリンと軽油の精製法や特徴が大まかにわかってきたことと思います。

 

続いては、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いを説明していきたいと思います。
一番の大きな違いが、点火させるか、させないかだと思います。
ガソリンエンジンの場合は点火プラグというものがついていて、このプラグから火花がでることでガソリンは爆発しパワーを生み出します。
逆にディーゼルエンジンにはこの点火プラグがありません。

 

圧縮された空気が高温になり圧縮熱で軽油自体が自然に点火し爆発します。
これだけの違いがあればもうお分かりだと思いますが、ガソリンエンジンに軽油あるいはその逆であってもエンジンは動くことはありません。
ひどい場合はエンジンが修理不能になってしまいます。もし誤給油をしてしまった場合はエンジンをかけずに、ガソリンスタンドの店員なりレッカーなりに連絡してください。
軽自動車のディーゼルなんて私は聞いたことがありませんが、間違えてしまう人は最初に述べたようにいます。
そこでガソリンスタンドでの間違い防止ですが、給油スタンドにはそれぞれ色がついていると思います。黄色がハイオク、赤色がガソリン(レギュラー)、そして緑色が軽油となっていますので、間違えないようにしましょう。
ちなみに、ガソリン車にハイオクを入れてしまったりその逆をしてしまった場合はそれほど影響はありませんので覚えていてくだされば幸いです。