車の廃タイヤはリサイクルするなら何で買取してもらえないの?

新品が3年くらいで交換時期になる自動車の消耗品であるタイヤですが、新たに交換した後の古いタイヤはどうなるのでしょうか。

 

オ-クションで販売したり、中古店で買い取って貰うには、坊主に成っている物や年式の古い物は買い手もおらず、例え売れてもさして値は付きません。

 

しかし、こんなに大きくて重い物を捨てずに家に4本も置いておく方は殆ど居ない状態です。

 

廃棄物として引き取ってもらうと有料になっていくらかの散財となります。

 

パンクや損傷したタイヤも廃棄処分なのですが、引き取ってくれる場所としては、タイヤ販売店、カ-ディラ-、中古自動車販売店、ガソリンスタンド、カ-用品ショップ、産業廃棄物業者、リサイクルセンタ-などです。

 

新品と交換した際に引き取ってもらう事が多いのですが、処分料はは1本につき250円から500円辺りが一般的です。

 

お店によっては交換したタイヤもその店で購入した物だと処分料を無料にしてくれるサ-ビスの有る店も存在します。

 

ホイ-ル付きの場合、さらに着脱作業量が上乗せされます。

 

一本あたり、外して付ける作業で1000円位が一般的です。

 

廃品回収では、1本当たり500円から2000円と業者によってまちまちです。

 

リサイクルショップなどの買い取りでは、タイヤの種類や使用状態によって条件が変わって来ますので、お店に確認する必要が有ります。

 

オ-クションに出品する方法も有ります。

 

どのような利用方法で使われるかは判りませんが、欲しがる人が居る可能性は有ります。

 

我々舞台のスタッフの履いている草履の裏は古タイヤです。

 

又、公園の遊具として設置されている物も存在しますし、太鼓の練習に使用している方も存在します。

 

他にも格闘技の練習に利用している例も見受けられます。

 

港の防舷材としての用途もあります。

 

スポ-ツ施設にある滑り止めマットや新幹線のレ-ルに敷いてある路床材にも使われています。

 

緩衝材や建材、さらに畜産用のマット等の製品も作られます。他にも高圧ホ-スやコンベアベルト、ゴムクロ-ラ-などが作られます。

 

安く購入して新たな利用方法を産み出し利益をあげる事も有り得るのです。

 

蒲田には殆どがタイヤで出来た子供の喜ぶ「タイヤ公園」が有りたくさんのタイヤで楽しい遊具が作られています。

 

年間の廃タイヤは約9400万本、重量は約100万トンも処分されています。

 

「タイヤ取り替え時」が全体の約88%で「廃車時」が12%の割合です。

 

タイヤの不法投棄を防ぐ為の「マニフェスト制度」と言う物が導入されていてマニフェスト管理票により適正な処理がなされる迄厳しく管理され、処理に対しても確認されるシステムです。

 

廃タイヤの処理を行う業者は、各自治体等の許可証を得た上でなければ事業を行う事は出来ません。

 

許可の無い事業者に処理を依頼する事は法律により堅く禁じられており、不法投棄が発覚した場合は排出者としての責任を追及されることになります。

 

タイヤの不法投棄問題を解消しているのです。又、タイヤ製造メ-カ-各社もタイヤのリサイクルに取り組んでいる状態なのです。

 

これらのタイヤの90%以上が専門の廃タイヤ処理業者に引き取られ、石炭の代用品として、再利用するコジェネレ-ションシステムで窒素酸化物の発生が少ない環境に優しい低公害発電のエネルギ-の原料として使用されています。

 

タイヤの主原料は石油から作られた合成ゴムなので、燃料としての利用で高温を保つ事が可能なので、廃タイヤを切断加工し代替燃料としての価値が高いのです。

 

又、燃焼後に発生するばいじんをセメント原料やコンクリ-トの着色剤として再々利用しているのです。

 

又、一旦削って更生ゴムを糊や熱や圧力を使い再生タイヤとして、再生新品として蘇らせる物も存在します。

 

再資源化したゴム粉で人工芝やゴムシ-トなどを作ったり、競技用トラックや道路舗装などにも使用しており、マテリアルリサイクルと呼ばれています。

 

バスやトラックなどの大型車の大きなタイヤは値段が高いため上から加工を施したリトレッドタイヤと呼ばれる更生タイヤを使っている可能性が高いのです。

 

日本タイヤリサイクル協会のリサイクル状況の調べでは、国内利用として原型加工利用(リユ-スリサイクル、マテリアルリサイクル)で、更生タイヤ台用が5%、再生ゴム、ゴム粉が10%、その他で1%の計16%で、熱利用(サ-マルリサイクル)として製紙41%、化学工場等6%、セメント焼成用6%、製鉄2%、ガス化炉5%、タイヤメ-カ-工場2%、中、小ボイラ-1%の計63%です。

 

海外への輸出で、中古タイヤ11%、カットタイヤ1%の計12%で、リサイクル合計91%に登ります。

 

埋め立てに1%でその他に8%の計9%を足すと総回収量の100%と成っています。

 

またタイヤ中に有るビ-トワイヤ-は引き抜かれて鉄資源やアルミ資源として再利用されます。

 

製紙工場でのボイラ-向けの廃タイヤチップの需要が高く、供給が追いついていないため、廃タイヤの切断品や破損品を有価で購入し、不足分の約7万トンを海外から輸入して補っています。

 

不法投棄等無くなればこの無駄に輸入する量が減らせる事に成ります。

 

全体的に不法投棄、不法集積は減少傾向に有り、代替燃料としての需要は依然として高い状態なのです。

 

日本自動車タイヤ協会(JA?A)なども含めタイヤ業界全体でリサイクルを推進しているのです。