故障車を廃車にするタイミングは?買取でも売れる?
長らく愛車を乗っているといつか故障が起こってしまいます。
車と維持費は切っても切れない密接な関係にあり、特に故障が起こった場合に直して乗った方が良いのか、それとも廃車にした方が良いのかと判断基準に悩んでしまうことも多いでしょう。
そこで今回は故障した車を廃車にする判断基準についてご紹介します。
昨今では廃車にする場合にも下取りなどで買取ってくれる業者もいます。
ただ廃車にしてしまうだけではなく、新たな車の購入資金に充てたり色々な使い道が生まれることなので是非ご参考にして下さい。
故障した車を修理しないで廃車にする判断基準は?
致命的な故障が起こらない限り、大体の方は車検のタイミングで廃車にするかどうかを考えることが多いでしょう。
では、廃車を検討するにはどんな判断材料があるのでしょうか。
走行距離
少し前までは10万キロを境に廃車を検討すると言った考え方でした。
ですが、現在では10万キロを超えても問題なく走行できる場合が多く、この10万キロを境にと言う考え方は変わってきています。
単純に車の安全性能の向上が要因となっており、12万キロでも15万キロでも変わらず乗れるケースが増えてきています。
しかしながら、走行距離が増えれば増えるほど耐久性が落ちて安全面を考慮しなくてはならないことは事実です。
さすがに20万キロを超えた場合には廃車を検討した方が良いでしょう。
車検
基本的に2年に一度行われる車検です。
おおよその費用は、軽自動車であれば5万円ほどで普通自動車だと10万円ほどとなります。
車検に掛かる費用を2年分である24で分割し、月額が割に合うかどうかで判断することになります。
頻繁に故障が起き、修理費用ばかり嵩むとなった場合には、車検のタイミングで廃車を考えると良いでしょう。
車検の費用は車検を受ける時に一括で支払うものとなりますので、廃車や買い替えのタイミングとして考えられることが多くなっています。
修理費用
仮に事故などを起こしてしまい、多額の修理費用が掛かることがあります。
修理費を考えれば新しく車を買えると言う場合には廃車を検討します。
もちろんその車に愛着があり、修理してでも乗り続けたいと思うのであれば話は別になりますが、修理費用で新しい車を買えるのであれば新しい車を買った方がお得になります。
部品の欠損
基本的に自動車の部品には保有期間が設けられています。
この期間を過ぎてしまうと、在庫分しか部品がなくなり、新たに部品を発注することが出来なくなります。
そのため、修理をしたくても部品がないために修理することが出来ないと言うケースが発生します。
修理することが出来なくなってしまうと、もうそれ以上走行することは出来ませんので、必然的に廃車となってしまいます。
維持費
車を維持していくには、保険代、ガソリン代、駐車場代など様々な費用が発生します。
2年に一度は車検を受けることになるので、車検代も維持費として換算されます。
こう言った維持費が高くなり、デメリットを感じるようになった場合には廃車を検討することとなります。
このような条件に当てはまることがあれば廃車を検討し、新しく車を買うことも視野に入れることになります。
車はただの乗り物としてではなく、思い出の詰まったコレクションとなる場合もあります。
一概に言えることではありませんが、上記のような不便を感じたら安全な運転のためにも新しく車を用意することを考えた方が良いでしょう。
故障車を廃車にする時に費用はかかるの?
廃車とは具体的に抹消登録のことを言います。
抹消登録には永久抹消登録と一時抹消登録の二つがあります。
車をスクラップなどに解体し、二度と乗れなくする場合には永久抹消登録に該当し、買取業者に下取りに出す場合などは一時抹消登録になります。
基本的に特定の業者に廃車を依頼する場合には費用は発生しません。
還付金などを受け取るために自分自身で廃車の手続きを行う場合には、書類の印紙代や車を運ぶレッカー代などが別途掛かります。
廃車の手続きを行うには運輸局に行き、手続きをしなければなりません。
運輸局は夕方で業務を終了してしまうので、平日に休みが取れないと言う方では自分自身で廃車の手続きをすると言うことは難しいことになります。
そのため一般的には業者に廃車をしてもらうこととなります。
ではなぜ業者は廃車手続きを無料で行ってくれるのでしょうか。
通常、廃車にした段階で車としての価値はなくなります。
ですが、「車の部品」として見た場合にはまだまだ価値のある存在となります。
解体業者などでは廃車にしてスクラップとなった車を車としてではなく、部品として扱い販売を行います。
廃車となって車としての機能は失われても、窓ガラスやアルミ、鉄としての価値はありますので、部品として販売することが出来ます。
こうした部品としての販売で見込める利益を廃車手続きの手間や費用と相殺することが一般的となっています。
また、販売店などでは新しく車を買うと言う約束の下、廃車費用を無料にすると言うこともあります。
部品販売としての側面の他にも新しく車を買ってもらうと言うサービステクニックの一つともなります。
決して車を買う側が損をしているわけではありませんので、なぜ廃車費用が無料になるのかと言うことを知っておいて下さい。
故障車を買取で高く売る方法は?
故障の程度にもよりますが、大抵の場合は買取をしてもらえます。
無論例外はあり、買取を拒否されるケースもありますので、どの程度の故障であれば買取をしてもらえるかと言うことを理解していなければなりません。
- バッテリーが上がっている
- ライトが切れている
- エアコンが壊れている
- 傷や凹み
これらは軽度の故障などで自分自身で直すことも出来ますし、大きく買取の査定に響いてくる問題ではありません。
また、こう言った軽度の故障の場合には、下取りよりも買取を選らんだ方がより高く買取をしてもらえる可能性があります。
なぜ下取りよりも買取の方がお得なのか
この理由は自動車ディーラーと車買取店の業務形態の違いにあります。
ディーラーでは新車の販売が目的となり、中古車の扱いにそれほど力を入れていません。
また、車両値引き額と下取り価格を前後に調整しているため、お得であるような錯覚をしやすくさせていることもあります。
一方で買取業者中古車の販売を主軸としています。
昨今需要の高くなった中古車市場では回転率が必要となってきていますので、常にある程度の在庫を持っていなくてはなりません。
このため多少割高になってしまっても在庫確保のために買取を行ってくれる可能性が高くなります。
このことから、ディーラーで下取りを利用するよりも買取業者で買取を検討した方がより高く買取をしてもらえることとなります。
軽度の故障であればこのような手順になりますが、重度の故障の場合にはどうすれば良いのでしょうか。
エンジンなどが故障し、走行に支障が出るレベルの故障となると買取業者を変更する必要があります。
この場合には、事故車専門の買取業者を選ぶ必要があります。
先ほどご説明したように、例え重度の故障であったり、事故車であっても部品としての需要は高いものになっているので買取そのものは行ってもらえるでしょう。
昨今ではインターネットを利用して、一括査定と言うことが出来るようになりました。
あちこち周らずとも数社の見積もりを一括で取ることが出来ますので、その中からより高い買取を行ってくれる業者を選ぶことが出来ます。
こうしたことを利用して、より高く車を買い取ってもらえるように工夫をしましょう。
↓故障車でも高く売れる↓
エンジンの調子の悪さや故障は伝えるべきでしょうか?
ディーラーへの下取り査定や廃車買取に出す際に悩ましいのは車の詳細な状況報告です。
中古車ですから気になるところはいくらでもあるでしょう。
ほんの些細なことでも査定に影響することもあるかもしれません。
ちょっとした運転感覚に違和感がある場合でも逐一報告しなくてはならないのでしたらそれだけでも負担になってしまいます。
最近では下取り査定の際に査定士や営業マンから車について気になるところはないですか?というようなことは聞かれなくなっているようです。
聞かなくても車をみればわかるということなのかもしれません。
実際にプロの査定士ですから中古車の状況は注意深く見ることで100%わかるということです。
ですから隠すつもりはなくても些細なことでも査定士には全てがお見通しということになるのです。
そうなるとエンジンの調子の悪さなどはエンジンをかけてみたらわかるかもしれません。
査定士によってはエンジンをかけなくてもエンジンの調子の悪さを見抜く人もいるのです。
ですから運転中にエンジンに違和感を感じたということでしたらその旨を前もって報告しておいたほうがいいでしょう。
これはどうせわかるのなら自分の方から前もって自己申告しておいたほうがいいということです。査定士も人間ですからどっちにしようか迷ったときに売却側の有利になるように考えてくれるかもしれません。
エンジンは走行性能に直結します。日々乗っていて違和感を感じて、そろそろ買い換えの時期かなと判断することもあるでしょう。
そのことは査定士にしっかり伝えたほうがいいですし、はっきりと故障だとわかるのでしたら尚更伝えたほうがいいのはいうまでもありません。
実際に車の状況を逐一報告しなくてもいいのですが、ことエンジンに関しては車の心臓部といってもいい場所ですから、ちょっとした違和感有りも含めて故障箇所はしっかりと申告するのが大事ですね。
まとめ
例え廃車になっても車を買ってもらえる方法はあります。
廃車を決めた理由などによっても買取額は変わってきますので、ただ廃車にしてしまうのではなく買取も視野に入れて考えてみては如何でしょう。